日々の生活の中で、私たちが見たり経験していることが「標準」だと考えることは簡単です。しかし、天文学者たちが宇宙についてもっと研究を進めると、時にはふしぎですばらしいものが実際にはより人気があることに気がついています。たとえば、天文学者たちは、宇宙には目に見える物質に比べて、目に見えない物質が約6倍もあると考えています。天文学者たちは、この目に見えないものをダークマター(暗黒物質)と呼んでいます。
この新しい宇宙の写真は、大量のダークマターをふくんだ銀河団である銀河の巨大(きょだい)な集団を表したものです。天文学者たちは、ダークマターは直接は見えませんが、宇宙のどこにあっても、重力が周囲のものにおよぼしている効果から、ソファーが透明(とうめい)人間におされてへこんでいるのを見て、そこに透明人間がいるとわかるのだと言っています。写真では、目に見える物質とダークマターの合計の重力は非常に強いので、遠くの銀河からの光を曲げています。場合によっては、その効果が非常に強いので、銀河は丸く引きのばされたように見えます。
これらの銀河のゆがんだ形を見ることによって、天文学者のチームは銀河団の中に、どのように目に見えない物質が広がっているかを研究しました。意外にも、ダークマターは、サッカーボールのように丸く広がっているかと思われていたのですが、ラグビーボールのようにだ円形に形作られていることがわかりました。
ダークマターがどのように分布しているかを理解することで、天文学者たちは、宇宙がどのように成長し、時間とともに変化したかについての多くの手がかりを得ることができます。
知っ得ダネ
ダークマターにくわえて、宇宙にはダークエネルギーもあります。ダークエネルギーは目に見えない物質というわけではありません。しかし、天文学者はまったく見当が付かないので、ダークエネルギーといっています。
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