ちょっと見たところでは、この新しい宇宙の写真はすごく特別なものではなく、ほんの少しの明るい星とより暗い星の散在したふつうのものですよね。でも、実際には、それらのより暗い天体のほとんどすべては、銀河系内の星ではありません。これらは実際には非常に遠くはなれた銀河であり、それぞれに数十億の星がふくまれています。
この信じられないほどの写真を撮影(さつえい)した望遠鏡はVISTAといい、南米チリのアタカマ砂漠(さばく)にあります。夜空をくまなく写真撮影するための専用の世界最大の望遠鏡です。天文学者たちは、これらを「掃天(そうてん)望遠鏡」と名づけました。夜空の広い領域を一気に調べて天体を探すためです。
これらの非常に遠くて暗い銀河を調べるために、VISTAは夜空の同じ部分を55時間続けて観測しました。この長い間、銀河からのわずかな光は、水滴(すいてき)を集めるようにゆっくりと満たしていき、望遠鏡のカメラの集光部に入っていきます。これらの「わずかな光の積み重なり」を集めることによって、この望遠鏡は、ふつうは黒く見えるだけの夜空の一部に、数十万個の銀河が集まった素晴らしい景色を作り出しました。
知っ得ダネ
写真をクリックすると大きく表示されます。あなたはこの中に、どれくらいたくさんの銀河を見つけることができますか?。写真にはなんと合計20万個をこえる銀河が写っているのですよ。
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