宇宙線は、太陽系をはるかにこえたところからやってくる、非常に高エネルギーでたいへん小さな粒(つぶ)です。太陽系外のはるか遠方からの物質の重要なサンプルを私たちに提供してくれます。しかし、私たちの銀河系と太陽系の磁場が、その粒の経路をあまりにも激しくかき乱してしまうので、私たちはそれらの源泉をたどることができませんでした。しかし、今回、千年前に死んでしまった星を使って、天文学者たちは宇宙線が正確にどこで作られたのかについての手がかりを見つけました。
昔むかし、1006年に南の空に新しい光の点が現れました。それはとても素晴らしくかがやいて、月の明るさと同じくらいで、昼間でも見ることができました。この神秘的な天体は、一生を劇的な終わりで迎えた巨大な星だったのです。天文学者たちは星の爆発を「超新星(ちょうしんせい)」といいます。天文学者たちは、約1000年の歴史を経て、この古代の星の残がいに最終的にたどり着きました。光かがやいて広がる環の材料が、その残りものすべてだったのです。この環の一部は2番目の写真で見てください。
この超新星残がいを見て、天文学者たちは宇宙線の「種(たね)」と呼ばれるものを見つけました。これらの粒(つぶ)は星の残がいの内部を拡大して見ることができます。しかし、宇宙線になるのにまだ十分なエネルギーを持っていません。天文学者たちは、まわりをかこんでいる環の中の物質とぶつかることによって、宇宙線に成長することができると信じています。このようにして、最終的に完全に成長した宇宙線として宇宙に飛び出すのに十分なエネルギーを得ることができるのでしょう。
知っ得ダネ
宇宙飛行士たちは、上空からみたオーロラ、地球の丸み、月の影の側など、本当に素晴らしい景色をいくつも見てきました。これに加えて、スカイラブ、スペース・シャトル、ミール、国際宇宙ステーションなどの宇宙飛行士は、見知らぬ光の閃光(せんこう)を見たことがあると報告しています。これらは、小さな銃弾(じゅうだん)のように目の中を宇宙線が突き抜けることによって引き起こされます。これらのつぶつぶの1つが目の中の神経に当たると、それは脳が閃光として理解する誤った信号を引き起こします。
Share: