あなたは、10秒以内で、どれくらいの天体の名前をあげることができますか?
たとえばこんな天体でしょうか。惑星(わくせい)、衛星(えいせい)、恒星(こうせい)、銀河(ぎんが)、小惑星(しょうわくせい)、彗星(わくせい)、星雲(せいうん)、ブラックホールとか。
地球にあるものもふくめ、あらゆる観測機器を使って見られるこれらの天体すべてですら、宇宙にあるすべてのものの5%にもたりません。
宇宙の残りは、ダークエネルギーとダークマターという2つのまったく謎(なぞ)の、見えない材料でできています。
ダークマターは、恒星のように輝くことも、惑星のように光を反射(はんしゃ)することも、宇宙塵(じん)のように光を吸収することすらしません。私たちは、うずまき銀河のような天体がダークマターから受ける影響をしらべることで、ダークマターがあるのだなとわかります。冬の日に吹く風のように、じかに見ることができませんが、木の枝をゆらしているのでわかります。
月や惑星のように、うずまき銀河はまわっています。それには数億年もかかるのですけれどね。
私たちは、これらの銀河のはしっこの星が、中心に近い星よりすごくゆっくりまわるはずだろうと予想しました。同じように、太陽からさらに遠い土星のような惑星は、内側の金星のような惑星よりゆっくり動くのと同じようにです。
でも、天の川銀河を含む近くの銀河は、大量のダークマターのため、これらの銀河の外がわは、思っていたよりも速く動きます。(図の左の銀河)
しかしながら、天文学者はちょうど今、宇宙が若かったころは、そうではなかったのだということがわかりました。遠くにある生まれたての銀河を見ると、銀河の外がわが中心により近い場所よりゆっくり動いているとわかりました。(図の右の銀河)
これは、宇宙ができはじめた頃の銀河が、私たちが今見ている銀河ほどにはダークマターを含んでいなかったということがわかります。宇宙の初期には、銀河はおもにふつうの見える材料、たとえば恒星や宇宙ガスや惑星からできていたということです。ところが、現在の銀河では、見えないダークマターが見えているものよりずっと多いといっていいでしょう。
知っ得ダネ
天の川銀河という私たちの銀河は、一回まわるのに、およそ2億5千万年(250,000,000年)かかります。
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